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2012年12月10日 (月)

都知事候補者に都立図書館等の整備充実についてのアンケート

東京の図書館をもっとよくする会は、都知事候補者9名の方々に都立図書館、都立高校図書館の整備充実についてのアンケートをお願いいたしました。9日現在で2名の方からご回答がありましたので、公表いたします。掲載は、「1.アンケート本文」に続いて、「2、回答」の順とします。

 なお、以降の回答につきましては、届き次第順次に掲載いたします。

1.アンケート本文

都立図書館及び都立高校図書館の整備充実についてのアンケート

201212月3日

東京の図書館をもっとよくする会

代表  大澤 正雄

「東京の図書館をもっとよくする会」は、東京の図書館の充実を願うものが交流し、望ましいサービスのあり方を検討し発言する活動を行っております。

東京都は1970年代から図書館を文化政策の柱と位置づけて区市立図書館の設置充実を進めるとともに、都立中央図書館を開設し、区市町村立図書館と連携し貸出から調査参考サービスなど多様なサービスを活発に進めてきました。

これらの結果、公立図書館では2011年度には都内人口の45%590万人が一人あたり20点の資料を図書館から借り出しており、都民のくらしに図書館が根づいてきています。

1908年に東京市立日比谷図書館が市民の書斎として開設されて100有余年、蓄積されてきた都立図書館の蔵書と、サービスを担う司書は都民の宝です。これを引き継ぎ、さらに充実して将来に伝えていくことは私たちの願いであり責務であると考えます。

また、都立高校の図書館では1971年から全国に先駆けて学校司書を配置し、都立高校図書館の充実を図ってきました。ところが、この十数年都は新たに学校司書を採用していないため、都立高校の7校で司書の欠員が生じ、これを契機として2010度、委託の導入を決定しました。現在、委託校は40校にもなっています。学校図書館の委託を取り止めて正規の司書を配置し、生徒の学習や利用相談を援助する態勢を整えることが、現在の都立高校にとって喫緊のことと考えています。

つきましては、別紙アンケートにご回答頂き、都知事選挙立候補に当たってのお考えをお示しいただきたく、お願いいたします。

12月9日までにお答えをメール、ファクス、郵送などでお送りください。

お答えは当会のHPに掲載し、都民のみなさまにその内容をお知らせします。

1210日以降の到着は順次公表するようにします。

事務所等のメールアドレスの分かる方にはそちらにもメールで同じものを送付します。

ご多用のなか、誠に恐縮ですが、よろしくお願いいたします。

アンケート 質問

【都立多摩図書館の移転・改築について】

1. 東京都は、昨年度から、新都立多摩図書館の基本設計を行っているとのことです。

 しかし、新館計画の内容は秘され、作業は密室で行われています。40年前の都立中央図書 館 新設の際には、都内公立図書館関係者の意向を聞き透明な計画・設計が行われました。

 新都立多摩図書館の計画についても、都民および都内公立図書館関係者から幅広く意見を取り入れ、都民の期待に応える図書館を作るべきだと考えますが、いかがでしょうか。

【東京の図書館の資料保存について】

2. 都内の区市町村立図書館は、現在、多くが蔵書で満杯状態になっており、その対応は東京の図書館政策の緊急の課題です。資料保存については、現在NPO法人共同保存図書館・多摩が研究・普及活動をし、また市町村立図書館長協議会も活発に共同利用保存の問題を検討しています。都立図書館は、こうした団体や図書館と連携して、都内公立図書館の資料保存の方策を策定する必要があると考えますが、いかがでしょうか。

【都立図書館の協力貸出事業の推進について】

3.都民が求める資料を早く確実に提供することは図書館の使命です。そのため、都立図書館は、区市町村立図書館に蔵書を提供する協力貸出事業を行ってきました。

  都は2001年以来、2次にわたる都立図書館の改革方針(2002 年1 月「都立図書館あり方検討委員会」(第一次)報告、2005 年8 月「同」第二次報告―都立図書館改革の基本的方向―)の中で協力貸出事業の縮小を企図しましたが、都立図書館の役割は区市町村立図書館と一体になって1300万都民の住民の資料情報要求に応えることだと存じます。都立図書館は、区市町村立図書館への協力貸出事業を縮小せず、一層力を入れる必要があると考えますが、いかがでしょうか。

【都立図書館の司書の計画的採用について】

4.都立中央図書館開設の頃に採用された司書が定年期を迎え、ここ数年、毎年10人前後定年退職しています。しかし、新規採用は2009年度まで20年間行われず、2010年度に1名、11年度に1名、12年度に2名にとどまります。2013年度は6名を採用予定と発表されています。

  きめ細かく都民の資料情報相談にこたえる図書館専門職員司書の採用について、退職職員数に見合った計画を立てるべきだと考えますが、いかがでしょうか。

【都立図書館の将来構想の作成について】

5.都は、都立図書館の改革方針に基づいて、サービス計画を作成しています。しかしながらその内容は、将来にわたって資料収蔵スペースと司書職員を抑制することを基調としており、憂慮されるものになっています。

  私たちは、この改革方針を見直し、都立図書館の将来構想を、開かれた場で、有識者や図書館関係者による論議を重ね作成することが望ましいと考えますが、いかがでしょうか。

【都立高校図書館の民間委託の廃止と学校司書の新規採用】

6.都立高校図書館では、年々増加していく学校司書の退職者を補わず民間委託を導入し、2012年度は40校にも達しました。その結果、利用指導の劣化、生徒図書委員会活動の縮小・廃止など様々な問題が起こっています。さらに委託スタッフは低賃金で働かされ、劣悪な労働条件の下で次々と辞めていく状況にあります。都は正に官製ワーキングプアを作り出し、司書になりたいという若者の夢を無残にも挫いているのです。高校生の読書力のアップを教育政策に掲げる都が、どうしてこのような劣悪な学校図書館政策を行うのか大いに疑問です。

  私たちは、都立高校図書館を、生徒が信頼して利用でき、教養を高め、教育課程の展開に寄与できる施設にしていくためには、民間委託化を見直し、学校司書の新規採用が早急に行われなければならないと考えておりますが、いかがでしょうか。

2.回答

1)笹川たかし氏

 都立図書館及び都立高校図書館の整備充実についてのアンケートをいただきましたが、残念ながらひとつひとつにきちんとお答えする時間がございません。
落ち着きましたら関連の担当者の方から説明等をお聞きし、お返事させていただきたいと存じます。

2)宇都宮けんじ氏

1、都立多摩図書館の移転・改築について
 都民が利用する都民のための都立図書館ですから、どのような内容、構成、構造の図書館にするかは、都民および公立図書館関係者から広く意見を聞き、また、その参加で計画を決めていくべきです。

2、東京の図書館の資料保存について
 図書館の蔵書・情報を共同で利用・保存することは、図書館の地域的な差異や利用者の便宜の点からも、きわめて当然のことで、その方策の策定にあたっては、関係団体・者の協力で進める必要があります。

3、都立図書館の協力貸出事業の推進について
 協力貸出は、図書館間の連携、ひいては都民の利用のために重要な役割をもち、縮小ではなく積極的に発展させるべきです。

4、都立図書館の司書の計画的採用について
 蔵書・情報の保存・利用と都民の要望に応える司書の役割は大きいものがあり、退職職員数に見合った新規採用は最低限の措置であり、本来は増員を検討すべきものです。

5、都立図書館の将来構想の作成について
 収蔵スペースと司書数の抑制は、都立図書館として果たすべき役割に逆行するものです。公立図書館の資料の充実は、民主主義の基盤というべきものです。その基本を守った上で、その将来構想は広い参加と議論により策定することが望ましいと考えます。

6、都立高校図書館の民間委託の廃止と学校司書の新規採用について
 行政サービス・事務の民間委託は、一般に経費削減、特に人件費削減を目的に行われており、その結果、サービスの劣化と低賃金、労働条件の悪化などを招くうえ、民間委託は学校現場と学校図書館との連携にマイナスになるケースもあります。都立学校図書館をもその対象とすることは、高校生の学習、成長のためにも避けるべきです。

 

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